転職する人の背景を知る

看護師という資格を得るためには、少なくとも学校3、4年の年数と多額の学費がかかります。そして、そんな難関をくぐり抜けてきた看護師を求めている医療業界は、今も昔も慢性的な人手不足。正に売り手市場だといわれています。そんな風に苦労して得た看護師という資格を有効活用する事なく、入ってもすぐに新しい職場…しかも他業種に転職してしまう人が多いのが現状だといわれています。

1つ目は、やはり「現場の忙しさ」。
確かにこれは他の職場に行きたいと思うのも分からなくないですね。この理由と比例し、看護師を目指す理由として高いのは、その社会貢献度の高さなのだといいます。「人の役に立ちたい!」と思う人にはもってこいですし、患者とふれあう事で喜びを感じる事ももちろんあります。しかし、反面では先述したハードワークという面がある為、自分のプライベートの時間が取れない、家族を優先出来ないといった理由がら転職を希望する人が多いようです。

2つ目は、どこの職場でも見られがちな「劣悪な人間関係」。
どこに転職したってよくあること思うかもしれません。しかし、看護師の仕事は人命を扱う事。 看護師間や医師との関係で上手くコミュニケーションが取れていなければ、その険悪なムードからイライラしがち。ただでさえ1分1秒を争う現場がさらに劣悪なものとなり、助けなければいけない人命にも関わる事があるかもしれません。こういった裏の事情とは裏腹に、患者の前では常にニコニコ。優しい雰囲気を保っていなくてはならず、ストレスもたまりがちとなります。そういった事からも、人間関係を理由とした転職があるのも頷ける実情だといえるでしょう。

3つ目は、「給与」のようです。
とはいっても看護師の貰える額は一般的なサラリーマンなどよりも充分いいとされています。なのでこちらは、どちらかというとその人の感じ方によるかもしれませんね。また、長く医療について関わってきましたから、今度はその職場では学べない事を経験したいといった事から敢えて他業種に挑戦するという人も多いようです。 しかし、それまで学んできた看護というものを取っ払うのは、専門性の高い事からなかなか受け入れて貰えないという実情も少なからずあるようです。この事からも、それまで培ってきた経験を無にするか、それとも活かして次の一歩を踏み出すかは、その人の力量によって変わってくるといえるでしょう。